こんにちは。
先日、翻訳を担当した『会社のためではなく、自分のために働く、ということ』(チェ・イナ著、日経BP)が刊行されました。
「好きなことをして生きていこう」という風潮が高まる中、私たちにとって「働くこと」とは何だろう? という本質に迫る一冊です。
フリーランス翻訳者という職業柄も大いに関係しているかもしれませんが、私はふだんから「翻訳」という仕事なしには自分という人間を語れないと思ってきました。
でも、なんとなく今の世の中は、仕事と自分を切り離して語られることが多い気がして、自分の考え方は古いのかもしれないと後ろめたい気持ちを抱いたことも……。
そんなときに偶然、この本を訳すことになり、仕事を通して自分を成長させ、自己実現する自分の姿勢を認めてもらったような気がしました。
これまで影響を受けた本や、作家さんとのエピソードなど、さまざまな具体例をもとに著者の考えが綴られているので、自分に置き換えて咀嚼しやすいのも魅力ではないでしょうか。
ジャンルでいうとビジネス書に分類されると思うのですが、著者がサンティアゴ巡礼をしたときのエピソードなどもたくさん出てきて、紀行文ともエッセイとも言えそうな、とにかく読みやすい一冊です。
著者が共同代表を務める「チェ・イナ本屋」を訪れた際の記事はこちらをどうぞ。
日経BOOK PLUSでは、本書が試し読みできますので、もしよろしければこちらもご覧ください。